アスパラガスはシャキシャキとした食感と独特の風味が魅力の春野菜です。しかし、太さによって適切な茹で時間が異なるため、うまく調理するにはコツが必要です。今回は、アスパラガスの太さ別の最適な茹で時間と、プロも実践する下処理の方法をご紹介します。この記事を読めば、家庭でも簡単においしいアスパラガスを楽しめますよ!
アスパラガスの太さ別・最適な茹で時間
アスパラガスは太さによって火の通り方が大きく異なります。太さに合わせた茹で時間を守ることで、シャキシャキの食感と甘みを最大限に引き出せます。
通常サイズ(直径約1cm)のアスパラガス
通常の太さのアスパラガスは、茹で時間が短めでOKです。
- 40秒~1分30秒が目安
- シャキシャキ食感を楽しみたい場合は1分以内
- やや柔らかめが好みなら1分30秒程度
料理家の風間章子さんによると、「アスパラガスを菜箸などで持ち上げたときにフニャッとならず、真っ直ぐの状態をキープできるくらい」が理想的な茹で加減だそうです。
太いアスパラガス(直径1.5cm以上)
太いアスパラガスは中心まで熱を通すためにやや長めの茹で時間が必要です。
- 2分~2分30秒が標準的な茹で時間
- より太い2Lサイズは約2~3分
- 超極太の3Lサイズ以上は約3~5分
太さの目安としては、「一般的なアスパラは直径がおよそ12mm程度。そこを基準に、”太い”とされるものは15mmほど」と言われています。太いアスパラガスは、時間をかけてじっくり茹でることで甘みが増します。
細いアスパラガス(直径8mm程度)
細いアスパラガスは火が通りやすいため、短時間で茹で上がります。
- 30秒~1分程度
- 加熱のしすぎに注意
細いアスパラガスは茹ですぎると食感が失われやすいので、少し固めに感じる程度で取り出すのがコツです。
プロ直伝!アスパラガスの下処理方法
おいしいアスパラガスを楽しむためには、下処理が重要です。プロの料理家が実践する下処理のポイントをご紹介します。
根元の硬い部分の見極め方
アスパラガスの根元は硬くて食べにくいため、適切に処理する必要があります。
手で折る方法
- アスパラガスの根元側から数cmのところを親指で押さえる
- もう片方の手で中央あたりを持つ
- 根元側の親指を支点にぐっと折り曲げると、硬い部分と柔らかい部分の境目でポキンと折れる
包丁を使う方法
- 根元側から包丁で浅く切り込みを入れていく
- 硬い感触が少し柔らかくなるところで切り落とす
スーパーで購入したアスパラガスの場合、根元から2~3cmほどが目安になります。
皮むきがおいしさの決め手
アスパラガスの根元側は皮が硬く、食感を損なう原因になります。特に太いアスパラガスほど皮むきが重要です。
- 根元側の皮をピーラーで3~5cmほど薄くむく
- 太いアスパラガスの場合は、より丁寧に皮をむく
「一般的なものより茎が太い場合は、根元側の皮をピーラーで薄くむくことで、全体の固さを均一に茹でらやすくなります」。この一手間が食感の良さを左右します。
失敗しない!アスパラガスの茹で方テクニック
アスパラガスを茹でるときは、ちょっとしたコツでグッとおいしさがアップします。料理研究家が実践する茹で方のテクニックをご紹介します。
時間差茹でで均一な火通りを実現
アスパラガスは先端と根元で太さが異なるため、時間差で茹でるのがポイントです。
- 大きめのフライパンや鍋にたっぷりのお湯を沸かす
- 塩(水1Lに対して小さじ1程度)を加える
- アスパラガスの根元側から先に入れる
- 20~30秒後に全体を倒すように入れる
「軸と穂先の茹で上がりを、ムラなくシャキッとした均一の食感にするには、『軸から先に入れる』のが鉄則」と料理研究家の高城順子さんは説明しています。
茹で上がりの見極め方
茹で上がりを見極めるポイントは以下の通りです。
- 菜箸で持ち上げたときに真っ直ぐの状態をキープできる
- 真ん中より下の部分に竹串を刺し、スッと通ればOK
- 強めのシャキシャキ感が欲しい場合は、竹串が少し引っかかるくらいが目安
茹で上がり後の処理も重要
茹で上がったアスパラガスの処理も、おいしさを左右する重要なポイントです。
- 茹で上がったらすぐに氷水にとる
- 粗熱が取れたらすぐに取り出す(長時間水に浸けると水っぽくなる)
- ザルに上げ、ザルの下に空間ができるようにしてしっかり粗熱を取る
「氷水に長時間入れたままにしておくと水っぽくなってしまうため、粗熱が取れたらすぐに取り出すことが、アスパラガスのシャキシャキ食感を損なわないポイント」だと料理家の風間さんは指摘しています。
アスパラガスの保存方法とおすすめの食べ方
せっかく美味しく茹でたアスパラガスの風味と食感を長持ちさせる保存方法をご紹介します。
正しい保存で鮮度を保つ
アスパラガスは立てて保存するのがベストです。
「アスパラガスは横にしておくと重量に反して上に伸びようとします。時間がたつと曲がって起き上がってしまい、成長の為に糖やアミノ酸をエネルギーにして、起き上がろうとしますので、甘味や旨みが減ってしまい味も栄養も落ちてしまう場合があります」
冷蔵保存なら2日程度日持ちしますが、長期保存には冷凍がおすすめです。
簡単アレンジでさらに美味しく
茹でたアスパラガスは、シンプルな味付けでも十分美味しいですが、一工夫するとさらに美味しく楽しめます。
おすすめの食べ方
- マヨネーズをつけてシンプルに
- オリーブオイル+塩(もしくは醤油)でイタリアン風に
- 練り辛子+醤油で和風に
「アスパラはゆでたてを食べても美味しいです(もちろんゆでずにソテーするのもアリ!)」とシェフたちも太鼓判を押しています。
まとめ
アスパラガスは太さによって適切な茹で時間が異なります。一般的な太さなら1分~1分30秒、太いものなら2分~3分、超極太なら3分~5分が目安です。また、均一に火を通すためには時間差で茹でることと、根元の皮をむくことが重要です。
正しい下処理と茹で方を覚えれば、シャキシャキとした食感と甘みを最大限に引き出すことができます。ぜひこの記事を参考に、春の味覚を存分に楽しんでください!
参考情報
トライアルネット:アスパラの茹で時間はどれくらい?最適な茹で方とレンジ加熱の方法
https://www.trial-net.co.jp/mag/detail/13722/
マカロニ:アスパラガスのベストなゆで時間は何分?簡単なゆで方教えます!
https://macaro-ni.jp/40775
白ごはん.com:アスパラのゆで方/下ごしらえ
https://www.sirogohan.com/recipe/asupara/
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