水出しコーヒーは、暑い季節に冷たくさっぱりと楽しめるコーヒーの魅力的な楽しみ方です。特別な道具がなくても、お茶パックを使えば誰でも手軽に自宅で作ることができます。今回は、お茶パックを使った水出しコーヒーの作り方を詳しくご紹介します。ホットコーヒーとはひと味違う、まろやかで甘みのある水出しコーヒーを、ぜひご家庭で楽しんでみてください。
水出しコーヒーの魅力とは
水出しコーヒー(コールドブリュー)は、その名の通り水を使って抽出したコーヒーです。お湯ではなく水でゆっくり時間をかけて抽出するため、コーヒー本来の深い香りを楽しめる一方、苦味が抑えられたまろやかな口当たりが特徴です。
水出しコーヒーの魅力は以下の点にあります:
- 苦味が少なくまろやかな味わい
- コーヒー本来の甘みが引き立つ
- 風味の変化がゆるやか
- 酸化しにくく数日間おいしく保存できる
- 冷蔵庫で冷やしておくだけで作れる手軽さ
水出しコーヒーはインドネシアが発祥とされており、苦味やエグ味の強いロブスタ種の苦味を軽減するために生まれた抽出方法です。最近では「コールドブリュー」という名前で世界中で親しまれています。
水出しコーヒーに必要な材料と道具
お茶パックを使った水出しコーヒーを作るために必要なものは、とてもシンプルです:
- お茶パック(スーパーや100均で購入可能)
- コーヒー粉(中細挽き~中挽き)
- 水(常温の水が理想的)
- 容器(ピッチャーやボトルなど)
- 冷蔵庫
コーヒー豆は中深煎り~深煎りの豆がおすすめです。水出しコーヒーは苦味成分が溶けにくいため、しっかりとした苦味を持った豆を使うと、水っぽくならず美味しく仕上がります。
お茶パックで水出しコーヒーを作る基本の手順
それでは、お茶パックを使った水出しコーヒーの基本的な作り方をご紹介します:
コーヒー粉とお茶パックの準備
- コーヒー豆を中細挽き~中挽きに挽きます(購入時に挽いてもらうこともできます)
- お茶パックにコーヒー粉を入れます
- 水500mlに対してコーヒー粉25g~40g程度が目安です
- 水1000mlに対してはコーヒー粉50g~80g程度
水に浸して抽出
- 容器に常温の水を入れます
- コーヒー粉を入れたお茶パックを水に浸します
- 蓋をして冷蔵庫に入れます
- 6~12時間ほど抽出します(一晩置くのが一般的)
完成・取り出し
- 時間が経ったらお茶パックを取り出します
- できあがった水出しコーヒーをグラスに注いで完成です
お茶パックは簡易的な包みになるため、コーヒーの微粉が多少は沈殿しますが、個人的には気にならない程度です。気になる場合は、ペーパーフィルターなどでもう一度濾すとよいでしょう。
水出しコーヒーを美味しく作るコツ
より美味しい水出しコーヒーを作るためのコツをいくつかご紹介します:
最適なコーヒー粉と水の割合
水出しコーヒーのコーヒー粉と水の理想的な割合は、以下のようなパターンがあります:
- 水:コーヒー粉 = 10:1(水10に対してコーヒー粉1)
- 水:コーヒー粉 = 12.5:1(水12.5に対してコーヒー粉1)
- 水:コーヒー粉 = 13:1(水13に対してコーヒー粉1)
- 水:コーヒー粉 = 16.5:1(水16.5に対してコーヒー粉1)
お好みの濃さに合わせて調整してみてください。初めての場合は中間的な比率から始めるのがおすすめです。
むらし工程を取り入れる
より風味を引き出すためのコツとして、最初に少量のお湯でコーヒー粉を「むらす」という方法があります。
- 最初にパックが浸るくらいまでお湯を注ぎます
- 30秒~3分ほど蒸らします
- その後、残りの常温の水を注ぎます
これにより余分なガスを抜き、コーヒーの粉を開かせることによって、風味が格段に良くなります。
抽出時間と保存期間
抽出時間は6~12時間が一般的です。短すぎると風味が弱くなり、長すぎると雑味が出てきてしまいます。
できあがった水出しコーヒーは、冷蔵庫で保存すれば3~4日は美味しく飲むことができます。衛生面に気をつけていれば、2、3日はおいしく飲むことができるでしょう。
水出しコーヒーのバリエーション
基本の水出しコーヒーに飽きたら、こんなバリエーションもお試しください:
ミルクコールドブリュー
水の代わりに牛乳を使って抽出する方法です。
- ドリップバッグ(10g)を瓶に入れます
- 牛乳400mlを注ぎ、蓋をします
- 8時間ほど冷蔵庫で冷やします
- ドリップバッグを取り出して完成
お好みでガムシロップやお湯でといた三温糖のシロップなどを加えると、リッチなミルクコーヒーが楽しめます。
お茶パックでホットコーヒー
お茶パックは水出しだけでなく、ホットコーヒーにも活用できます。
- お茶パックにコーヒー粉(17g程度)を入れます
- マグカップにお湯(350ml程度)を注ぎます
- お茶パックを入れて4分間待ちます
- お茶パックを取り出せば完成です
これはフレンチプレスに似た抽出方法で、簡単にホットコーヒーを楽しむことができます。
水出しコーヒーに最適なコーヒー豆とは
水出しコーヒーには、中深煎り~深煎りのコーヒー豆がおすすめです。水出しは苦味成分が溶けにくいため、しっかりとしたコクや苦味を持つ豆を選ぶと良いでしょう。
具体的には以下のような豆がおすすめです:
- 中深煎りの豆(やわらかく甘い味に仕上がります)
- 深煎りの豆(香ばしさが特徴です)
- イタリアンロースト・フレンチロースト(深煎りで水出しに最適)
水出しコーヒーとアイスコーヒーの違い
水出しコーヒーとアイスコーヒーは、どちらも冷たいコーヒーですが、作り方と味わいに大きな違いがあります:
特徴 | 水出しコーヒー | アイスコーヒー |
---|---|---|
抽出方法 | 常温の水でじっくり抽出 | お湯で抽出後、氷で冷却 |
抽出時間 | 数時間~半日 | 数分 |
香り | 強い | 逃げやすい |
苦味・酸味 | 少ない | 出やすい |
口当たり | さっぱり、まろやか | 濃厚、キリッとした味わい |
アイスコーヒーが切れ味のある口当たりを持つのに対し、水出しコーヒーはマイルドでまろやかな味わいが特徴です。好みに合わせて選んでみてください。
まとめ:明日の小さな楽しみとして
水出しコーヒーは特別な器具がなくても、お茶パックを使えば誰でも簡単に作ることができます。夜寝る前に仕込んでおけば、翌朝には美味しい水出しコーヒーが楽しめるという小さな楽しみにもなります。
暑い季節には特に嬉しい水出しコーヒーですが、年間を通して楽しめる飲み物です。オフィスに持っていったり、家でゆっくり楽しんだり、様々なシーンで活躍します。
ぜひ今日から、お茶パックを使った水出しコーヒーにチャレンジしてみてください。あなただけのお気に入りの水出しコーヒーが見つかることでしょう。
参考サイト
余白珈琲 – note
https://note.com/yohakucoffee/n/n27f36d39b655
ヤマとカワ珈琲店
https://yamatokawa.com/blog/madecoldbrewpack/
LIGHT UP COFFEE
https://lightupcoffee.com/blogs/recipe/coldbrew
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