夏の暑い日に冷たいコーヒーが飲みたくなる季節。水出しコーヒー(コールドブリュー)は、お湯を使わずに水だけで抽出するため、苦味が少なくマイルドな口当たりが特徴です。自宅で簡単に作れる水出しコーヒーの方法を知れば、毎朝のコーヒータイムがもっと楽しみになること間違いなし!今回は初心者でも失敗しない水出しコーヒーの作り方を3つご紹介します。
水出しコーヒーの魅力とは?
水出しコーヒーとは、その名の通り水を使って抽出したコーヒーのこと。「コールドブリュー」とも呼ばれています。通常のホットコーヒーやアイスコーヒーとは異なる特別な味わいがあります。
水出しコーヒーの魅力は以下の点にあります:
- 柔らかい口当たりと優しい味:高温で抽出しないため、苦味やえぐみが少なく、まろやかな口当たりが楽しめます
- コーヒー本来の香りを堪能できる:ゆっくり時間をかけて抽出するため、コーヒー豆の香りが凝縮されます
- 作り方が簡単で失敗しにくい:お湯を使わないため、温度管理などの技術が不要で誰でも簡単に作れます
- 長期保存が可能:低温抽出のため酸化しにくく、冷蔵庫で数日間おいしく飲むことができます
コーヒー好きの方なら一度は試してほしい抽出方法です。特に暑い夏には、さっぱりとした味わいの水出しコーヒーが最高のリフレッシュメントになりますよ。
水出しコーヒーの基本知識
お湯出しとの違い
水出しコーヒーとお湯で淹れるコーヒーには、はっきりとした違いがあります。
抽出方法 | 水出し | お湯出し |
---|---|---|
抽出時間 | 数時間~半日 | 数分 |
香り | 強い | 逃げやすい |
苦味・酸味 | 少ない | 出やすい |
口当たり | さっぱり | 濃厚 |
水出しは抽出に時間がかかる代わりに、コーヒーの香りをしっかり閉じ込めることができます。また非加熱のため豆から油分が溶けにくく、苦味の少ないさっぱりとした味わいになります。
主な抽出方法
水出しコーヒーには大きく分けて2つの抽出方法があります:
- 浸漬式(Immersion):水にコーヒー粉を長時間浸けて成分を抽出する方法。コーヒーの油分も含めて抽出されますが、比較的すっきりとした味わいになります。
- 滴下式(Slow Drip):コーヒーの粉に一滴ずつ水を落として抽出する方法。粉から成分がより抽出されるため、コクが出やすいのが特徴です。
今回はどちらの方法も含めて、初心者でもできる水出しコーヒーの作り方をご紹介します。
お手軽!浸漬式水出しコーヒーの作り方
最も手軽に始められるのが浸漬式の水出しコーヒーです。特別な器具も必要なく、お家にあるもので簡単に作ることができます。
必要なもの
- コーヒー粉(中挽き~粗挽き)
- 水(軟水がおすすめ)
- 容器(ピッチャーやメイソンジャーなど)
- お茶パック(あれば便利)
- 計量スプーン
基本レシピ
- コーヒー粉と水の準備:粉:水=1:12.5の割合で用意します(500mlの水なら、コーヒー粉40g)
- コーヒー粉をパックに入れる:お茶パックなどにコーヒー粉を入れると後の取り出しが楽になります
- 水に浸す:コーヒー粉(またはパック)を水に入れ、全体が浸るようにします
- 冷蔵庫で抽出:12時間ほど冷蔵庫で抽出します
- 粉を取り出す:時間が経ったらコーヒー粉を取り出して完成です!
粉の量は水の量を12.5で割った値が目安です。例えば、20gの粉なら水は250ml、50gの粉なら水は625mlとなります。
抽出時間は12時間が基本ですが、8時間程度でも十分に抽出されます。朝飲みたいなら前日の夜に仕込んでおけば、朝起きたときに美味しい水出しコーヒーが楽しめますよ。
便利!ドリップバッグで作る水出しコーヒー
市販のドリップバッグを使って水出しコーヒーを作る方法もあります。これは特に手間をかけたくない方におすすめです。
必要なもの
- ドリップバッグ(ティーバッグタイプが便利)
- 水
- 容器(広口のボトルやピッチャー)
作り方
- ドリップバッグの準備:ドリップバッグのフック部分(カップに掛ける部分)をハサミで切り取ります
- 水を用意:約300mlの水に対してドリップバッグ1個を使います
- 浸す:ドリップバッグを水に浸し、冷蔵庫に入れます
- 冷蔵庫で抽出:8~14時間ほど冷蔵庫で抽出します
- バッグを取り出す:飲む前にドリップバッグを摘んで取り出せば完成です
この方法の最大のメリットは、コーヒー粉を直接扱わなくていいこと。片付けも簡単で、使用後はバッグを捨てるだけです。
中煎りから深煎りのコーヒーがおすすめですが、お好みの味わいのドリップバッグで試してみてください。
本格派!滴下式(Slow Drip)水出しコーヒーの作り方
より本格的な味わいを求める方には、滴下式の水出しコーヒーがおすすめです。一滴一滴、ゆっくりと時間をかけて抽出することで、贅沢な味わいが楽しめます。
専用器具を使う方法
滴下式の水出しコーヒーには、ウォータードリッパーと呼ばれる専用器具があります。
必要なもの
- ウォータードリッパー(Dripsterなど)
- コーヒー粉(中挽き)
- 水
作り方
- コーヒー粉をフィルターにセットします
- 水タンクに水を入れます
- 滴下速度を調節して抽出開始
- 24時間かけてゆっくり抽出します
24時間という長い時間をかけて抽出することで、コーヒーの旨味が凝縮された贅沢な一杯が楽しめます。
ハリオV60を使った自作方法
専用器具がなくても、家にあるドリッパーで代用できる方法もあります。
必要なもの
- ハリオV60ドリッパー2つ
- ビニール袋
- ペーパーフィルター
- コーヒー粉
- 水
- サーバー
作り方
- ビニール袋に小さな穴を開けて点滴装置を作ります
- 一方のドリッパーにコーヒー粉をセットします
- もう一方のドリッパーに水の入ったビニール袋をセットします
- コーヒー粉全体を軽く濡らしておきます
- セットして3~4時間抽出します
- コーヒー粉の重さの10倍の水を使います
自作の滴下式抽出装置を使えば、専用器具がなくても本格的な水出しコーヒーが楽しめます。
水出しコーヒーをもっと美味しくするコツ
最適な豆の選び方
水出しコーヒーには、深煎りの豆がおすすめです。「イタリアンロースト」や「フレンチロースト」など、深めの焙煎の豆を選ぶと、水出しでも十分な風味が出ます。
挽き目は一般的に「ドリップより少し粗め」が適していますが、浸漬時間が長い場合は中挽きでも大丈夫です。粉が細かすぎると濁りの原因になり、粗すぎると抽出が足りずに薄味になってしまうので注意しましょう。
最適な水の選び方
水出しコーヒーには軟水が適しています。水道水を使う場合は、一度沸騰させてカルキを抜いてから冷ました水を使うと、余計な臭みがなく、コーヒー本来の味を楽しめます。
硬水はミネラル分が多く、苦味が増してしまったり口当たりが固くなってしまうため、できれば避けた方が良いでしょう。
水出しコーヒーをもっと楽しむアイデア
水出しコーヒーをさらに楽しむために、いくつかのアレンジアイデアをご紹介します:
- フルーツを添えて:カットしたライムやレモン、オレンジなどを入れると爽やかな風味になります
- トニックウォーターと合わせる:コーヒートニックとして楽しむこともできます
- 水出しコーヒー氷:水出しコーヒーで作った氷を使えば、溶けても薄まらないアイスコーヒーが楽しめます
- ミルクと合わせる:水出しコーヒーは牛乳との相性も抜群です。カフェオレ風にアレンジしてみましょう
水出しコーヒーで夏を快適に過ごそう!
水出しコーヒーは、特別な技術がなくても簡単に作れる上に、暑い夏にぴったりの爽やかな味わいが楽しめます。お湯を使わないので暑い季節でも手軽に作れるのも大きな魅力です。
浸漬式なら冷蔵庫に入れておくだけ、ドリップバッグなら後片付けも簡単、滴下式なら贅沢な味わいが楽しめるなど、それぞれの方法に特徴があります。ぜひあなたのライフスタイルに合った方法で、水出しコーヒーを楽しんでみてください。
朝起きたときに冷蔵庫から取り出す水出しコーヒーは、一日の始まりを特別なものにしてくれることでしょう。今年の夏は、自家製の水出しコーヒーで、より快適に過ごしてみませんか?
参考サイト:
LIGHT UP COFFEE https://lightupcoffee.com/blogs/recipe/coldbrew
DRIP POD https://drip-pod.jp/Page/Feature/cold-brew-coffee.aspx
暁家珈琲 https://akatsukiya.com/2019/06/24h_slow_drip_coffee/
コメント