ストールやマフラーは、おしゃれのアクセントになる便利なアイテムです。しかし、色鮮やかなストールは色移りのリスクもあり、せっかくのお気に入りが台無しになってしまうことも。今回は、ストール類の色移りを防ぎながら、すっきり収納できるテクニックをご紹介します。色移りの原因から保管方法まで、大切なストールを長持ちさせるコツをお伝えします。
色移りが起こる原因を知ろう
ストールの色移りは、なぜ起こるのでしょうか?原因を知ることで、効果的な対策ができます。
湿気と密着が大敵
色移りの最大の原因は湿気と密着です。特に湿度が高い環境で異なる色のストールが長時間密着していると、色素が移動しやすくなります。また、クローゼットなど密閉された空間では空気中の窒素酸化物や硫化水素などが染料と反応し、色が変わることもあります。
保管場所の環境も影響
自動車の排気ガスや石油ストーブの燃焼ガスなどが原因で起こる「ガス退色」という現象もあります。クリーニング店でかけられたビニールカバーをつけたまま保管すると、このガスが通り、袖や裾が変色することがあるのです。
素材別・色移り防止の収納テクニック
ストールは素材によって適した保管方法が異なります。素材別のポイントをチェックしましょう。
シルク・カシミアなどのデリケート素材
高級な素材ほど色移りや虫食いのリスクが高くなります。
- たとう紙を縦長に切ったものを挟み込み、畳みじわと色移りを同時に防止
- 防虫剤は必ず一種類だけを使用(混ぜるのはNG)
- 密閉容器に保管する場合は、通気性を確保するために定期的に開封して換気
綿・アセテート・ナイロンなど色移りしやすい素材
これらの素材は特に色移りが起こりやすいので注意が必要です。
- 色の濃いものと薄いものを分けて収納
- クローゼットでの保管時は、色の濃いストールと薄いストールの間にクリアファイルや白い布を挟む
- 湿気対策として、収納ケースに除湿剤を入れる
収納方法別・色移り防止のポイント
収納方法によって色移り防止の工夫も変わってきます。代表的な3つの収納パターンごとのポイントをご紹介します。
たたんで収納する場合
- 色別に分類して収納するのが基本
- 引き出しに収納する場合は、立てて収納すると一目で確認でき、色移りも防げる
- ネームバケットのA4サイズなどを使って立てて収納すると、柄や色が一目でわかる
- 100均のクリアケースで区切り、春夏用・秋冬用・真冬用など季節ごとに分類する
かけて収納する場合
- パンツハンガーや専用のストールハンガーを使うと、色同士の接触を減らせる
- ハンガーに掛ける際は、色の濃いものと薄いものを交互に掛けない
- マワハンガーのようなシングルパンツハンガーは滑らず省スペースで色移りも防止できる
- クローゼットの扉裏にアイアンバーをつけると、スペースを有効活用できる
カゴやボックスを使う場合
- 色別にカゴを分ける
- 「くるっポン」収納(くるくると丸めてポンと置くだけ)の場合は、横並びに収納して接触を減らす
- バスケットに入れる場合は、色の濃淡でグループ分け
色移り防止にも役立つアイテム活用法
便利なアイテムを使えば、色移り防止がさらに効果的になります。
色移り防止シートの活用
Dr.ベックマンのカラー&ダートコレクターなどの色移り防止シートは洗濯時の色移りを防ぐために開発されたものですが、収納時にも活用できます。シートの特殊成分が色素を吸着する仕組みです。
- ストールをたたむ際にシートを間に挟む
- 長期保管の際にボックスの底に敷く
- 白いストールの近くに敷いておく
たとう紙の活用
和紙でできたたとう紙は、湿気を調整する効果があります。
- 薄手のシルクストールを包む
- 畳みじわが気になるデリケートな素材の間に挟む
- ただし、一緒についてくる薄紙(糊付き)は虫の好物なので必ず外す
収納前の準備が色移り防止の鍵
どんなに良い収納方法でも、収納前の準備がおろそかでは色移りを防げません。
しっかり洗濯・クリーニング
- 「1回しか使ってないから」と思っても、汗や皮脂、化粧品などが付着していることが多い
- 特に色の濃いストールは、色素が出やすいので丁寧に洗濯を
- 洗濯表示をよく見て、家庭で手洗いできる素材か確認
完全に乾かす
- 湿り気が残っていると色移りの原因に
- 晴れの日が2日以上続いた湿度の低い日に収納するのがベスト
- クリーニング店の袋が被せてある場合は、ビニール袋を必ず外してから収納
日常使いのストール収納テクニック
毎日使うストールは取り出しやすさも重要です。色移りを防ぎながら、使いやすく収納しましょう。
よく使うストールはハンガーに
- 頻繁に使うストールはハンガーにかけて保管するとシワもつきにくく、すぐに使える
- ただし、シルクなど滑りやすい素材は滑り落ちないハンガーを選ぶ
- かけたときに色の異なるストール同士が接触しないよう余裕をもって配置
色別・素材別に分類
- 綺麗に畳んで縦方向に色別に並べると選びやすい
- 素材を分けて色でグラデーションのように整理すると見た目も美しく、選びやすい
- シーズンオフの素材は別のタンスや収納ケースに入れる
まとめ
ストール類の色移り防止には、湿気対策や素材に合わせた収納方法の選択が重要です。色別に分ける、通気性を確保する、専用アイテムを活用するなど、ちょっとした工夫で大切なストールを長く美しく保つことができます。お気に入りのストールが色移りで台無しになる前に、ぜひ今回ご紹介したテクニックを試してみてください。
参考情報
- Dr. Beckmann/カラー&ダートコレクター 色移り防止シート(https://www.ecomfort.jp/category/BECKMANN/DP010007.html)
- さくらクリーニングサービス(https://s-cleaning.com)
- RoomClip(https://www.ktrend.jp/product/maker_712/pi_3440/)
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