扇風機は夏の暑さを和らげる必須アイテムですが、長く使うほどホコリや油汚れが溜まっていきます。きれいに掃除することで風量アップや静音効果が期待でき、さらに衛生面でも安心です。この記事では、扇風機のブレード(羽根)の分解から洗浄、組み立てまでの手順をわかりやすく解説します。プロのテクニックを参考に、初心者でも簡単にできる方法をご紹介します。
扇風機掃除に必要な準備と道具
扇風機のブレードを分解して洗浄する前に、以下の道具と準備が必要です。
用意するもの
- 新聞紙(作業場所の保護用)
- ゴム手袋
- 中性洗剤
- 重曹スプレー(水100cc+重曹小さじ1を溶かしてスプレーボトルに入れる)または住居用クリーナー
- 柔らかい毛の古歯ブラシやスポンジ
- ウェスやキッチンペーパー
- 衣類用の柔軟剤(静電気防止用)
- 必要に応じてドライバー(扇風機の種類によって異なる)
お掃除前の準備
- 扇風機を分解する場所に新聞紙を広げておきます
- 安全のため、必ず扇風機のコンセントを抜きます
- 分解前に扇風機の種類を確認し、取扱説明書を用意します
扇風機の種類と分解可能性について
扇風機には様々な種類があり、分解のしやすさも異なります。ここでは主な種類と分解可能性について解説します。
一般的な扇風機
多くの一般的な家庭用扇風機は、前面カバーと羽根を分解して掃除することができます。前面カバーはクリップやネジで固定されており、羽根は中心部のネジやキャップを外すことで取り外せます。
タワー型扇風機
タワー型扇風機は基本的に分解できないタイプが多いです。表面の拭けるところだけを掃除するのが基本で、内部の掃除はメーカー指定の方法に従いましょう。内部構造のため、通常の扇風機と比べてホコリは付きにくい設計になっています。
羽なし扇風機
羽根が内蔵されているタイプも分解ができないことが多いです。掃除機で吸気口のホコリを吸い取り、本体表面を中性洗剤で湿らせた布で拭くのが一般的な掃除方法です。
メーカー別の特徴(マキタの例)
マキタの充電式ファンでは、前面ガードが4つの六角穴付ボルトで固定されているタイプがあり、3mmの六角レンチを使って分解するものもあります。産業扇のタイプはほとんどが工具なしでプロペラまで外せる設計になっています。
扇風機ブレード分解の基本手順
ここでは一般的な扇風機の分解手順を紹介します。
扇風機前面カバーの取り外し
- 前面カバーにあるクリップやネジを確認します
- クリップタイプの場合は外側に広げるように外します
- ネジタイプの場合は適切なドライバーでネジを外します
- 前面カバーを取り外します
ブレード(羽根)の取り外し
- 羽根の中心部にあるキャップやネジを確認します
- 反時計回りに回して外します(「右回しでしまる」の逆)
- 羽根を軸から真っ直ぐ引き抜きます
- 取り外しにくい場合は無理に引っ張らず、取扱説明書を確認しましょう
注意点
カバーの外し方はメーカーにより異なりますので、説明書などをご確認の上、分解してください。無理に分解すると部品が破損する恐れがあります。
また、モーター内部の分解は故障の原因になるのでNGです。掃除のために外していいのは、あくまでもガードとファン(羽根)のみです。
扇風機ブレードの洗浄方法
分解したブレードとカバーの洗浄方法について説明します。
基本的なブレード洗浄手順
- ブレードを触ってベタベタした感じがしたら、油分を含んだホコリが付着しています
- 重曹スプレー(または住居用クリーナー)をかけてウェスでふき取ります
- 中性洗剤とスポンジを使い、ぬるま湯でブレードを洗います
- 油分の汚れがない場合は、重曹スプレーを省いて中性洗剤だけで洗います
- 水分をしっかり拭き取り、完全に乾かします
本体部分の掃除
ブレードを乾かしている間に本体部分を掃除しましょう。
- 後ろのカバーは古歯ブラシでホコリを払い、掃除機で吸い取ります
- 細かい隙間は綿棒でふき取ります
- 重曹スプレーをかけたウェスで後ろカバーを拭きます
- 首や台の部分も同様に拭きますが、機械部分にスプレーがかからないよう注意します
- 機械部にかかりそうな場合は、ウェスにスプレーをかけて拭き取ります
静電気防止の工夫
扇風機のブレードやカバーに静電気が発生すると、ホコリが付きやすくなります。次の方法で静電気を防止しましょう。
- ウェスに衣類用の柔軟剤を少量つけます
- ブレードやカバーに薄く塗り広げます
- これにより静電気が抑えられ、ホコリが付きにくくなります
扇風機の組み立て方法
洗浄後、パーツが完全に乾いたら組み立てを行います。
- まずブレードをモーターのシャフトに差し込みます
- ブレードホルダーで時計回りに締めて固定します
- 前面カバーを取り付け、クリップやネジで固定します
- 組み立て後、一度動かしてみて異音や振動がないか確認します
注意:パーツが完全に乾いていない状態で組み立てると、故障の原因になります。必ず完全に乾かしてから組み立てましょう。
分解できないタイプの扇風機の掃除方法
分解できないタイプの扇風機の掃除方法についてご紹介します。
タワー型扇風機の掃除
- 掃除機で送風口・吸込口のホコリを吸い取ります
- 中性洗剤を溶かしたぬるま湯にタオルを浸し、固く絞って本体を拭きます
- 乾いたタオルで水気を拭き取ります
羽なし扇風機の掃除
- 電源をオフにし、プラグを抜きます
- 乾いた柔らかいティッシュペーパーや布で本体を拭きます
- ホコリが取れにくい場合は、湿った布や中性洗剤で拭きます
- 水が本体内部に入らないよう注意してください
- 長く乾いた柔らかいブラシでグリッドのホコリを掃除します
ハンディファンなど小型扇風機の掃除方法
小型の扇風機やハンディファンも同様に定期的な掃除が必要です。
- 電源をオフにし、バッテリーが取り外せる場合は取り外します
- 外せるカバーがあれば取り外します
- 柔らかい布やブラシでブレードのホコリを取り除きます
- 分解できないタイプはエアダスターを使うと隙間のホコリも取り除けます
- 本体は柔らかい布で軽く拭き取ります
扇風機掃除の頻度と注意点
理想的な掃除頻度
扇風機の掃除頻度は半年に1度を目安にしましょう。夏だけ使用する場合は収納前に1度、年中使用している場合は春と秋を目安に年2回掃除するのがおすすめです。
扇風機掃除時のNG行為
- ファンやガードの長時間つけ置き洗い(静電気防止コーティングがはがれる可能性あり)
- モーター軸の油分を拭き取る(サビや故障の原因になる)
- 強力な洗剤の使用(プラスチック素材が劣化する恐れあり)
まとめ:扇風機を長持ちさせるポイント
扇風機を長持ちさせるために、正しいお手入れ方法を実践しましょう。
- 定期的な掃除でホコリを取り除く
- ブレードやカバーは中性洗剤で優しく洗う
- 静電気防止のために柔軟剤を活用する
- 完全に乾かしてから組み立てる
- 収納時はカバーをかけるか専用の箱に入れる
- モーター部分は分解せず、適切な方法で掃除する
適切なお手入れにより、扇風機の寿命が延び、いつでも清潔な風を感じることができます。特に暑い夏を快適に過ごすためにも、扇風機のメンテナンスを忘れずに行いましょう。
参考サイト
- curamaのハウスキーピングマガジン https://curama.jp/housekeeping/magazine/914/
- 2ndSTYLE https://www.2ndstreet.jp/2ndstyle/home-appliances/15749/
- hint-pot https://hint-pot.jp/archives/227277
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