メキシコ発祥の人気料理「タコス」を囲む楽しいパーティーは、手巻き寿司感覚で自分好みの具材を選べる魅力があります。トルティーヤに好きな具材をはさんで、みんなでワイワイ楽しむタコスパーティーは家族や友人との集まりにぴったり。この記事では、タコスパーティーを成功させるための具材選びから準備のコツまで、すべてをご紹介します。トルティーヤを囲んで、メキシコの風を感じる素敵なひとときを過ごしましょう。
タコスパーティーを彩る定番具材
タコスパーティーを開くなら、まずは定番の具材を押さえておくことが大切です。本場メキシコでもよく使われる伝統的な具材は、タコスの基本となる味わいを作り出します。
タコミート
タコスの代表的な具材と言えば「タコミート」です。ひき肉をクミンやオレガノ、チリパウダーといったスパイスで煮込んだものです。もともとはメキシコやアメリカのテキサス州でテキーラのおつまみとして親しまれていた人気メニューなんですよ。
タコミートの作り方は意外と簡単です。牛と豚の合いびき肉を使い、フライパンで炒めると大量の水分が出てきます。この水分にはアクも混じっているので、キッチンペーパーなどで吸い取るときれいに仕上がります。その後、タコス用シーズニングで味付けし、水を加えて煮込めば完成です。
栄養とお肉のカサ増しには、缶詰の赤インゲン豆を加えてチリコンカン風にするのもおすすめ。肉の量の目安は1人あたり約100gあれば十分です。
チーズ
タコスに欠かせないのが、コクと旨味を加えるチーズです。メキシコではオアハカチーズやチェダーチーズが一般的ですが、日本では手に入りやすいモッツァレラチーズやピザ用チーズを使うのも良いでしょう。
チーズはトルティーヤにのせた具材の上から振りかけると、他の具材との絡みも良くなります。パーティーでは数種類のチーズを用意すると、より本格的な雰囲気が楽しめますよ。
レタス
さっぱりとした食感が魅力のレタスもタコスの定番具材です。シャキシャキとした食感がアクセントとなり、彩りも良くなります。太めの千切りにするとトルティーヤで挟みやすく、他の具材ともよく絡んで食べやすくなりますよ。
レタスの代わりにキャベツを使っても問題ありません。千切りキャベツを挟めばボリュームアップにもなります。
ワカモレ
ワカモレはスペイン語で「アボカドのソース」という意味で、ペースト状につぶしたアボカドにレモン汁や塩などを加えて作ります。クリーミーな味わいで、タコスに欠かせない具材のひとつです。
作り方は簡単で、アボカドをつぶしたらトマトの角切り、玉ねぎのみじん切り、おろしにんにく、タバスコを入れて混ぜ、ライムを絞って完成です。
サルサソース
サルサ・ロハは「赤いソース」という意味があり、トマトや玉ねぎ、ニンニク、ハラペーニョなどで作ったソースのことです。日本ではタコスにかけるソースを「サルサソース」と呼ぶこともありますが、「サルサ」自体が「ソース」という意味なので、正確には「サルサ」と呼ぶのが良いでしょう。
サルサの作り方は、玉ねぎ、トマト、青唐辛子をざく切りにして混ぜ、塩を振るだけと簡単です。おろしにんにくを入れたり、爽やかな味わいになるセロリのみじん切りを加えたりしてもおいしいですよ。
肉類・魚介類のバリエーション
タコスの具材として人気の肉類・魚介類には様々な種類があります。パーティーでは複数用意すると、より楽しめるでしょう。
チキン
食べごたえがあり、さっぱりとした旨味が魅力のチキンは、タコスの具材にぴったりです。よりさっぱりと食べたい時にはむね肉やささみ、ジューシーな食感を楽しみたい時にはもも肉と好みによって選べます。
チキンタコスの簡単な作り方としては、スーパーで鶏胸肉を買い、蒸し焼きにしてから細かくほぐすだけでOKです。おろしにんにくと塩コショウで味付けしたり、スパイシーに仕上げたりとアレンジも自在です。
シーフード
タコスには意外にもシーフードがよく合います。エビやイカのソテー、白身魚のフライなど様々な魚介類を使った具材が楽しめます。
特に「フィッシュタコス」は本格メキシカンとして人気です。白身魚のソテーを揚げて、本場で食べるようなフィッシュタコスが簡単に作れます。また、エビの天ぷらを使った天ぷらタコスはメキシコの海岸地域でよく見られる料理です。
変わり種としては「カツオタコス」もおすすめ。カツオの刺身を買ってきて使うだけで、意外と美味しいタコスが楽しめます。
ソーセージ・ベーコン
プリッと弾ける旨味のあるソーセージもタコスに合う具材です。特にピリ辛味のチョリソーを使うと、タコスらしい辛さが楽しめます。チーズ入りのソーセージもタコスによく合いますよ。
ベーコンも手軽に用意できる具材のひとつ。軽く焼くだけでも美味しいですが、カリカリに焼いて香ばしく仕上げると風味が増します。
ステーキ
本格的なタコスを楽しみたいなら、ステーキ肉もおすすめです。市販のステーキ肉を焼いて包むだけでも十分美味しいタコスになります。塩胡椒だけで味付けしても、サルサのみで味わっても美味しく仕上がります。
野菜・サルサ・トッピングで味と彩りをプラス
タコスの味わいをより豊かにするのが、様々な野菜やサルサ、トッピングの存在です。色とりどりの具材でパーティーを華やかに彩りましょう。
様々なサルサバリエーション
サルサには実に様々な種類があります。「サルサベルデ」は「緑のソース」という意味で、トマティーヨやセラーノペッパー、玉ねぎ、にんにく、パクチーなどで作ります。
「サルサチポレ」はローストトマト、玉ねぎ、にんにく、チリなどで作るソースです。「ピコデガヨ」はダイス状にカットしたトマト、玉ねぎ、パクチー、ハラペーニョ、ライム、塩を混ぜ合わせたサルサで、「サルサフレスカ」とも呼ばれます。
こうした様々なサルサを複数用意すれば、タコスの味わいのバリエーションも広がって楽しいパーティーになりますよ。
ピクルスや付け合わせ
セボラヤチリ(薄切りの玉ねぎとハラペーニョを酢で漬けたもの)は、シャキッとした食感とピリッとした辛味がタコスのアクセントになります。
赤玉ねぎのピクルスもおすすめです。赤玉ねぎを薄くスライスし、お湯で溶かした砂糖と塩、酢を加えて漬けるだけで簡単に作れます。
ラディッシュのスライスも良いアクセントになります。ラディッシュをスライスして塩もみし、昆布だし、お酢を合わせたものを添えると、さっぱりとした酸味がお口直しになりますよ。
必須トッピング
タコスに必ずのせるべきトッピングとしては、みじん切りにした玉ねぎとパクチーが挙げられます。パクチーが苦手な方以外は、ぜひ加えてみてください。
また、タコスを食べる際には「ライム」を忘れずに用意しましょう。最後にライムを絞ることで、タコスの風味がぐっと引き立ちます。
変わり種具材で個性を出そう
定番の具材に加えて、ちょっと変わった具材を用意することで、タコスパーティーはより楽しく、思い出に残るものになります。
チリコンカン
チリコンカンはタコスとの相性抜群の具材です。挽き肉・玉ねぎ・トマト・ミックスビーンズなどをスパイスと煮込んで作るテキサスの郷土料理。より本場の味に近づけたい場合は、クミン・ナツメグ・チリパウダーなどを加えると良いでしょう。
スパイシーな風味がトルティーヤの優しい味と絶妙にマッチします。ひよこ豆をたっぷり使ったチリコンカンもヘルシーで美味しいですよ。
フルーツを使った具材
意外な組み合わせに思えるかもしれませんが、フルーツを使った具材もタコスにぴったりです。「パイナップル・サルサ」は、7mm角にカットしたパイナップル、粗みじんにした玉ねぎ、みじん切りにしたパクチー、ハラペーニョを混ぜ合わせて作ります。
甘酸っぱい風味がタコスのスパイシーさとバランスよく調和して、新しい味わいを楽しめます。
肉味噌タコス
和風のアレンジとして「肉味噌タコス」もおすすめです。トルティーヤを手作りし、肉味噌、サルサ、アボカドを巻いて頂く創作タコスです。意外な組み合わせですが、和風の味わいとメキシカンの要素が絶妙に融合して美味しいですよ。
パーティーを盛り上げるドリンクと付け合わせ
タコスパーティーをより楽しむには、ぴったりのドリンクや付け合わせも用意しましょう。
メキシコらしいドリンク選び
タコスと言えばメキシコビールが定番です。「テカテ」はメキシコで定番として親しまれているビールで、フルーティでさらりと飲めるのが特徴。ライムを絞り、塩を振って飲むのがメキシコ流です。
「コロナ・エキストラ」も人気で、瓶に切ったライムを入れ、そのまま飲む飲み方は日本でも有名。さっぱりした口当たりで、どっしり濃厚なタコスや辛い料理と相性抜群です。
アルコールが苦手な方には、ノンアルコール飲料もおすすめ。「アグアデハマイカ」(ハイビスカスティー)、「アグアフレスカ」(フルーツを使った飲料)、「オルチャタ」(米やアーモンドから作られるミルク風味の飲み物)などがメキシコの代表的なノンアルコール飲料です。
おすすめのサイドメニュー
タコスパーティーをより充実させるなら、サイドメニューも用意しましょう。簡単なおつまみとしては、枝豆、白菜キムチ、たたききゅうり、塩こんぶキャベツ、冷奴などが良いですね。さっぱりとした味わいがタコスとの相性も良く、箸休めにもなります。
しっかりめのサイドメニューには、唐揚げやフライドポテトがぴったり。カリッとした食感が食欲をそそり、食卓のボリュームもアップします。
タコスに合うスープとしては、オニオンスープやチキンスープなどあっさりしたものが良いでしょう。コーンスープやクラムチャウダーも相性が良いですよ。
タコスパーティー成功のための準備と段取り
タコスパーティーを成功させるためには、事前の準備と当日の段取りが重要です。計画的に進めれば、ホストも一緒に楽しめるパーティーになります。
必要な食材と材料
タコスパーティーに必要なものは主に4つです。①トルティーヤ(タコスの皮)、②具材(メインの味となるもの)、③トッピング(必ずのせるもの)、④サルサ(ソース)です。
トルティーヤは小麦粉製とトウモロコシ製があります。トウモロコシの方がメキシコらしいですが、日本では小麦粉製の方が手に入りやすいでしょう。小麦粉製のトルティーヤは少し大きいため、半分に切ると食べやすくなります。
人数に合わせた材料の分量を計算し、買い物リストを作成しておきましょう。日持ちするものは数日前から購入しておいてもOKです。
前日までと当日の準備
前日までにやっておくべきことは、参加人数の最終確認と分量計算、買い物リスト作成、日持ちするものの買い出し、たこ焼き器・道具のチェックなどです。
当日(パーティー開始前)には、生鮮品の買い出し、材料の下準備、生地作り、テーブルセッティングを行います。新鮮な食材は当日買い出しに行き、具材やトッピングは切り分けて準備しておきましょう。
パーティーを盛り上げるコツ
せっかくのタコスパーティーですから、雰囲気作りにもこだわりましょう。メキシコ風テーブルクロスを用意したり、ミニサボテンなどのメキシカングッズを飾ったりすると、より一層パーティー感が出ます。
写真撮影用のメキシカン風フォトプロップスを準備しておくと、思い出に残る写真が撮れて楽しいですよ。
あとは具材をテーブルに並べるだけで、タコスパーティーのスタートです。加熱ができるなら、トルティーヤはフライパンで温めるとより美味しく食べられます。
まとめ:あなただけのタコスパーティーを楽しもう
タコスパーティーは手軽に準備できて、みんなで楽しめる素敵なホームパーティーです。本場メキシコの定番具材からアレンジ自在の変わり種まで、様々な具材を用意することで、より楽しく、より美味しいタコスが楽しめます。
トルティーヤに包む具材は自由自在。肉や魚、野菜、サルサ、チーズなど、好きな組み合わせで自分だけのオリジナルタコスを作りましょう。手巻き寿司のように具材を選びながら、会話も弾むパーティーになること間違いなしです。
メキシコの雰囲気を味わいながら、家族や友人と楽しいひとときを過ごしてみませんか?あなただけのオリジナルタコスパーティーで、みんなを笑顔にしましょう!
参考情報:
コメント