照明器具の省エネモードを上手に活用することで、手軽に電気代を節約できることをご存知ですか?現代の照明器具には様々な省エネ機能が搭載されており、適切に使いこなすことで家計の負担を減らしながら環境にも貢献できます。本記事では、照明器具の省エネモード切替の方法や効果、各メーカーの特徴までを詳しく解説します。毎日使う照明だからこそ、ちょっとした工夫で大きな節約につながるノウハウをお伝えします。
照明器具の省エネモードとは?基本を理解しよう
省エネモードの基本概念
照明器具の省エネモードとは、通常の明るさ(定格光束)から明るさを抑えて電力消費を減らす機能です。多くの照明器具では、定格モードと節電モードが用意されており、用途や時間帯に応じて切り替えることができます。
例えば、三菱電機の照明器具では、定格がAHTNのライトユニットは壁スイッチ操作により定格モード(定格光束)と節電モード(定格光束の約70%)を切り替えることができます。出荷時は定格モードに設定されており、壁スイッチでの操作で簡単に切り替えられるのが特徴です。
省エネモードのメリット
省エネモードを活用する主なメリットは以下の通りです:
- 電気代の削減: 明るさを抑えることで消費電力を減らし、電気代を節約できます
- 環境負荷の低減: 消費電力の削減により、CO2排出量を減らせます
- 電球の寿命延長: 出力を抑えることで、照明器具の寿命を延ばす効果も期待できます
- 目への負担軽減: 必要以上の明るさを抑えることで、目の疲れを軽減できます
省エネモード切替の方法と種類
壁スイッチによる切替方法
最も一般的な省エネモード切替方法は壁スイッチを使用する方法です。三菱電機の照明器具では以下のような操作で切り替えることができます:
- 壁スイッチ操作により点灯モード(定格モード・節電モード)の切替が可能
- 定格モード切替時は明るさが1回変化
- 節電モード切替時は明るさが2回変化
また、別の機種では「定格モード切替:約5秒の間に明るさが1回変化」「節電モード切替(約70%):約5秒の間に明るさが2回変化」という形で変化を確認できるものもあります。
多くの照明器具は消灯しても消灯前の点灯モードを記憶しているため、一度設定すれば継続して省エネモードを使用できます。
リモコンによる省エネモード切替
リモコン対応の照明器具では、専用ボタンで簡単に省エネモードに切り替えられます。日立の照明器具では、「節電」ボタンを押すだけで明るさを抑えて節電ができる機能が搭載されています。
全灯でお使いのときは明るさ基準内中央の明るさ(節電①)と下限の明るさ(節電②)に減光し、全灯以外のときは約15%(節電①)と約30%(節電②)減光して消費電力を節電します。
プルスイッチによる個別制御
オフィスや広い空間で使用する照明器具では、プルスイッチ(引きひも)で個別に照明を制御できるタイプもあります。東芝ライテックの直管形LEDベースライトでは、プルスイッチを引くことでランプの点灯の切り替えを行えます。
壁スイッチによるエリア点灯とは別に、不要なエリアをピンポイントで消灯することができるため無駄がありません。これにより、必要な場所だけを効率的に照らすことができます。
メーカー別の省エネモード機能の特徴
日立の照明器具の特徴
日立の照明器具では、リモコンによる「節電モード」が特徴です。節電モードボタンを押すことで、全灯でお使いのときは明るさ基準内中央の明るさ(節電1)と下限の明るさ(節電2)に調光し、全灯以外のときは約15%(節電1)と約30%(節電2)調光して消費電力を節電します。
また、「あかりセレクト」機能で光の色と明るさを組み合わせた設定も可能で、「蛍光灯のあかり(さわやか)」「図書館のあかり(よみかき)」「食卓のあかり(だんらん)」「電球のあかり(くつろぎ)」をボタンひとつで選べる便利な機能も搭載されています。
三菱電機の照明器具の特徴
三菱電機の照明器具では、壁スイッチ操作による点灯モード切替が特徴です。定格モード(定格光束)と節電モード(定格光束の約70%)を簡単に切り替えられます。
点灯モード切替完了のお知らせ機能があり、ON-OFF操作の直後のみ、明るさの変化によりお知らせします。定格モード切替時は明るさが1回変化し、節電モード切替時は明るさが2回変化します。
パナソニックの「ウィズリモ」の特徴
パナソニックの一体型LEDベースライト「ウィズリモ」は、送信器(リモコン)で明るさ調整がすぐにできるベースライトです。調整したい器具に送信器を向けてボタンを押すだけで、感覚的に操作できます。
一台ずつ調整できるため、省エネ・快適さにあわせた様々なシーンに使えます。信号線工事や初期設定が不要で、短工期・省施工というメリットもあります。
省エネモードの効果と節電量
省エネモードによる電力削減効果
省エネモードを活用することで、照明の消費電力を大幅に削減することができます。例えば、全灯から節電モードに切り替えることで、約15%~30%の消費電力削減が可能です。
東芝ライテックの調光機能では、約20~100%の範囲で調光が可能であり、必要に応じて明るさを調整することで省エネ効果を高めることができます。
LED照明への交換による省エネ効果
照明器具自体をLEDに交換することでも大きな省エネ効果が得られます。白熱電球から電球形LEDランプに交換すれば、年間で累計90.00kWhの節電になり、約2,790円の節約、CO2約46.0kgの削減効果があります。
また、白熱電球の場合は1日1時間の点灯時間短縮で年間19.71kWh、蛍光ランプの場合は4.38kWhの省エネになります。
照明器具の省エネを極める追加テクニック
照明器具の清掃で明るさアップ
照明器具が汚れると明るさは極端に低下します。ランプやかさが汚れていると、同じ電力を消費しても得られる明るさが減少してしまいます。ダイニングキッチンなどの汚れやすい場所は、こまめにお手入れすることで省エネ効果を維持できます。
人感センサーの活用
人感センサー付きの照明器具を使うことで、人の有無に応じて自動的に点灯・消灯することができます。さらに、壁スイッチをOFF→ONと約3秒以内に連続操作すると「強制ONモード設定」になり、人の有無や周囲の明るさに関係なく100%点灯状態にすることもできます。
照明制御システムの導入
オフィスなど大規模な空間では、照明制御システムの導入も効果的です。東芝ライテックの「T/Flecs」のような照明制御システムを導入することで、明るさ(昼光利用制御・初期照度補正制御)・人感センサー制御、タイムスケジュール制御などで省エネを実現できます。
これからの省エネ照明の活用法
照明器具の省エネモード切替は、電気代節約の簡単かつ効果的な方法です。壁スイッチ操作やリモコン操作で簡単に切り替えられる省エネモードを活用することで、家庭やオフィスの電気代を削減できます。
今後はさらにIoT技術と連携した照明制御システムや、より高効率なLED照明の普及が進むことで、省エネ性能はさらに向上していくでしょう。日常生活の中で照明の省エネを意識し、適切な明るさで快適に過ごしながら電気代も節約していきましょう。
照明器具の省エネモードを上手に活用して、環境にもお財布にも優しい生活習慣を身につけていきましょう。
参考サイト
新電力おおいた http://www.pps-oita.com/mobile/EcoContents.html
東芝ライテック(株) https://www.tlt.co.jp/tlt/support/faq/facility/measures.htm
中国電力 https://www.energia-support.com/support/shoene_tips/shoumei/
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