クローゼットの空気循環を改善!湿気・カビから衣類を守る効果的な対策

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日本の湿気の多い気候では、クローゼット内の空気循環が悪いと衣類にカビが生えたり、嫌な臭いが付いたりすることがあります。クローゼットは普段閉め切っていることが多いため、空気がこもりやすく湿気対策が欠かせません。今回は、クローゼットの空気循環を効果的に改善するための方法をご紹介します。

クローゼットの空気循環が悪いとどうなる?

クローゼットの換気対策は必須です。理由は以下の通りです。

湿気による衣類へのダメージ

洋服は湿気を含むと傷んでしまったり、カビが生えたりします。湿度が高いこもった空間に収納しておくと、衣類に嫌な臭いがついてしまうこともあります。

結露とカビの発生

冬場は特に注意が必要です。クローゼット内と部屋との温度差によって結露が発生し、カビの温床になります。特に収納の背面が外壁になっている場合や北向きの部屋にあるクローゼットは結露しやすくなります。

壁紙や床材の劣化

湿気はクローゼット内の衣類だけでなく、壁紙や床材の劣化も引き起こします。長期的に見ると住まいそのものへのダメージになるため、早めの対策が重要です。

新築・リノベーション時にできる根本的な対策

家を建てるとき、またはリノベーションするときには、設計段階からクローゼットの空気循環を考えることが効果的です。

ウインドスルークローゼットの採用

「ウインドスルークローゼット」は風が通るクローゼットで、洋室と洋室の間を通り抜けられるように設計されています。外から窓を通って入ってきた風が壁などにぶつからずスムーズに流れる構造になっています。

実際に風速計で測定したところ、扉を閉め切った状態では風速0mでしたが、両方の扉を開けると秒速0.2m~0.3mで風が流れることが確認されています。

個別の換気扇を設置する

クローゼット内を効率よく換気するために、個別の換気扇を付けることも効果的です。換気扇があれば空気の循環がスムーズになり、こもった臭いの対策にもなります。

換気扇の設置費用は、およそ30,000~50,000円。壁に穴がまだ開いていない場合は追加で10,000~35,000円程度かかります。DIYでの設置も可能ですが、不慣れな場合はプロに依頼するほうが安全でしょう。

断熱性の高い窓を適切に設置

換気のためにクローゼットに窓を付ける場合は、断熱性の高いものを選びましょう。通常の窓だと温度差による結露が発生したり、日光による衣類の日焼けの原因になったりします。窓を付ける場合は、洋服と直接触れ合わないような位置に施工することが大切です。

すのこ板を活用した棚板

クローゼットの棚板にすのこ板を使うことで、布団などの湿気が溜まりやすい布製品を置いても、下に空気が抜けるため板の上に湿気が溜まりにくくなります。空気の通り道を確保することが湿気対策の基本です。

既存クローゼットですぐできる効果的な改善策

すでに使用しているクローゼットでも、以下の方法で空気循環を改善できます。

こまめな換気を習慣に

クローゼットは出し入れする時以外は閉めたままになりがちですが、こまめに扉を開けて換気することが大切です。ただし、湿った部屋の空気とクローゼットの空気を入れ換えても効果がないので、まずは部屋の湿度を調整しましょう。

エアコンのドライ運転で部屋の湿度を下げるか、扇風機やサーキュレーターで空気の循環を活発にしてから、クローゼットの扉を開けると効果的です。

適度な隙間を空けて収納する

クローゼットの広さをコンパクトにすると、洋服を隙間なく収納しなければならず、衣類に含まれた湿気が逃げにくくなります。ゆとりを持って洋服を掛けられるようにすることで、湿気対策になります。

ぎゅうぎゅうに荷物を詰めると湿気が抜けないため、余裕のある収納を心がけましょう。

壁から離して収納家具を配置

押し入れやクローゼット内に収納家具を置く場合は、壁から少し離して配置すると空気の通り道ができて換気しやすくなります。衣装ケースを入れる場合は、キャスター付きのタイプを使えば、下にスペースができるうえ、移動もしやすく便利です。

除湿剤の活用

クローゼット内に除湿剤を置くことも効果的な湿気対策です。吸い取った水分が一目でわかるタイプを選べば、取り替え時期も簡単にわかります。

衣類は完全に乾燥させてから収納

洗濯したばかりの湿った衣類をクローゼットに入れると、その湿気がクローゼット全体に広がってしまいます。衣類は完全に乾燥させてから収納するようにしましょう。

効果的な空気循環のための収納テクニック

すのこを活用した空気の通り道作り

押し入れやクローゼットの床にすのこを敷くことで、下からの湿気対策になります。さらに両脇にもすのこを立てて置くと、空気の通り道ができて換気しやすくなります。

扇風機やサーキュレーターの活用

湿気がたまりやすい時期には、扇風機やサーキュレーターでクローゼット内に風を送ることも効果的です。クローゼット内に温度差が生じないようにすることで結露を防ぎます。

除湿器が使えるようにコンセントを設置

リフォームなどの機会があれば、クローゼット内に除湿器用のコンセントを設置することをおすすめします。クローゼットの扉を閉めて除湿器を使うと効率的に湿気を取り除くことができます。

まとめ

クローゼットの空気循環を改善することは、大切な衣類を守るだけでなく、住まいの長持ちにも繋がります。新築やリノベーションの際にはウインドスルークローゼットや換気扇の設置を検討し、既存のクローゼットではこまめな換気や適切な収納方法で湿気対策を行いましょう。季節に合わせた対策を続けることで、クローゼット内の環境を快適に保ち、衣類を長く美しく使い続けることができます。

【参考サイト】
アイリスホーム https://irishome.jp/magazine/staff-blog/iwao-s/25458
換気扇プラザ https://www.kankisen-c.jp/closet-fan/
リブラン https://www.livlan.com/temahima/magazine/14109

注意

・この記事は情報提供を目的としたものであり、医学的・法律的なアドバイス等の専門情報を含みません。何らかの懸念がある場合は、必ず医師、弁護士等の専門家に相談してください。
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