トイレブラシは日常的な清掃に欠かせない道具ですが、衛生面やコスト面から代替方法を検討している方も多いでしょう。トイレブラシには菌が繁殖しやすく、「掃除道具自体が不衛生」という問題があります。本レポートでは、トイレブラシの代わりとなる道具や方法を詳しく解説し、それぞれのメリット・デメリットを比較します。
100均アイテムを活用した代用ブラシ
スポンジトングと流せるトイレシートの組み合わせ
菌の温床となるトイレブラシの代わりに、100均のスポンジトングと流せるトイレシートを組み合わせる方法が注目されています。この方法では、スポンジトングで流せるトイレシートをはさんで便器内を掃除し、使用後はそのままトイレに流して処分できます。
使用方法:
- トイレシートで便器以外(壁、床、便座など)を拭く
- 汚れた部分を内側にしてたたみ、トングではさむ
- 便器内を軽くこすってから流す
- 使用後はアルコールスプレーをかけて清潔に保つ
セリアの「ハンギングステンレススポンジトングロングタイプ」(約35cm)が便器の奥まで届きやすく適しています。通常タイプは約25cmと短めなので、奥までしっかり掃除したい場合はロングタイプがおすすめです。
この方法の最大の利点は低コストであることです。市販の使い捨てトイレブラシ(スクラビングバブルの流せるトイレブラシなど)は週に1度の掃除を想定していますが、毎日掃除する家庭ではコストがかさみます。100均のスポンジトングと安価なトイレシートを組み合わせれば、経済的に清潔なトイレ環境を維持できます。
ブラシ不要の専用洗剤
超強力トイレクリーナーの活用
スクラビングバブルの「超強力トイレクリーナー」はブラシ不要のトイレ用洗剤です。粘度の高いジェルタイプで、フチ裏の汚れに密着して強力に分解します。
使用方法:
- ジェルを便器のフチ裏に2~4回押し分量をかける
- 2~3分待つ
- こすらずに水で流すだけ
この洗剤の特徴は、粘度が高いジェルが便器のフチ裏にも密着し、汚れを強力に分解すること。また99.99%除菌効果もあります。
「トイレ掃除は朝晩拭き掃除して、週1回洗剤でしっかり掃除」と考えている方にとって、ブラシを使わずに済む点は大きなメリットです。ただし、飛沫が飛ぶことがあるのでブラシでこすらないよう注意が必要です。
トイレ専用ワイパーの活用
ノータッチトイレワイパー
「ノータッチトイレワイパー」は、手で触れることなくお掃除シートを取り付け・取り外しできるアイテムです。
特徴:
- シートにノータッチで掃除完結
- コンパクトなヘッドと前後・左右に倒せるポールで狭い箇所も掃除可能
- 市販のトイレ用シート(約12×18cm以上)が利用可能
- シートの取り外し時に汚れたシートに触れる必要がない
ポールの先端には便利なゴミ捨て用ピンセットも付いており、万一床に落としたシートも触らずに拾えます。また、自立するため保管にも便利です。
他にも「クイックルミニワイパー」(花王)や「激落ちクリンぱトイレ床用ワイパー」(レック)、「CAINZ 汚れたシートに触れずに捨てられるトイレ用床ワイパー」などの商品があります。
各社のトイレ用ミニワイパーは、シートの挟みやすさや使いやすさに違いがあります。DCMの「トイレ床用ワイパージョイント」は左右のクリップが大きく挟む力が強いため、様々なシートに対応できる点が評価されています。
家庭にある材料を活用した代用方法
トイレ掃除シートの代用品
トイレ掃除シートも代用品で代替可能です:
- トイレットペーパー:最も手軽な代用品ですが、脆いためボロボロになりやすい欠点があります。厚めに重ねるか、軽く拭ける場所での使用がおすすめです。
- ウエス(古いタオルや布):古くなったタオルやTシャツなどを切り取ったものを使用。綿素材が適しており、洗剤やクエン酸を付けて使います。ただし衛生面から使い切りとして利用するのがおすすめです。
- ウェットティッシュ:日常的に使うウェットティッシュでも代用できますが、トイレに流さないよう注意が必要です。
- ペーパータオル:しっかりとした素材なのでボロボロになりにくく、軽い汚れからしっかりした汚れまで対応できます。
代用洗剤の活用
専用洗剤がなくても家庭にある洗剤でトイレ掃除は可能です:
- 台所用洗剤/食器用洗剤:中性の台所用洗剤は便器内の掃除に適しています。界面活性剤が汚れを細かくし、剥がして落としやすくする効果があります。
- クエン酸:便器内の黄ばみや水垢に効果的です。粉末をスポンジにふりかけるか、水に溶かしてスプレーとして使用します。尿石や水垢はアルカリ性の汚れなので、酸性のクエン酸が化学反応を起こして分解します。
- 重曹:黒カビやぬめり、手アカなどの酸性の汚れに効果を発揮します。水に溶かしてスプレーとして使用するか、消臭剤としても活用できます。
- お酢:汚れやニオイが気になる場合に効果的です。
クエン酸と重曹の併用方法:
- 粉末のまま重曹を便器にまんべんなくふりかける
- クエン酸水(水100mlに小さじ1杯のクエン酸)を吹き付ける
- 10分ほど放置(重曹とクエン酸が混ざり発泡して洗浄力アップ)
- トイレブラシまたは代用品でこすり落とす
トイレブラシを使わない掃除方法の比較
コスト比較
市販の使い捨てトイレブラシとスポンジトング+トイレシートの方法を比較すると:
スクラビングバブル「流せるトイレブラシ24個入り」最安値価格(税込):
- Amazon:739円(31円/個)
- 楽天:798円(33円/個)
- ヨドバシカメラ:814円(34円/個)
流せるトイレシート価格(税込):
- 無印良品:20枚150円(7.5円/枚)
- トップバリュ:20枚198円(9.9円/枚)
- 西友:20枚208円(10.4円/枚)
スポンジトング(100円程度)と流せるトイレシートを組み合わせると、頻繁に掃除する家庭ではかなりコストを抑えられます。
メリット・デメリット比較
スポンジトング+流せるトイレシート
- メリット:低コスト、使い捨てで衛生的、トイレ全体の掃除ができる
- デメリット:流せるトイレシートの品質によっては掃除効果に差がある
超強力トイレクリーナー
- メリット:ブラシ不要でこすらない、フチ裏の汚れに強い、除菌効果がある
- デメリット:洗剤代がかかる、便器内専用で他の場所には使えない
トイレ専用ワイパー
- メリット:汚れたシートに触れない、立ったまま掃除できる、床や壁も掃除可能
- デメリット:便器内部の掃除には適さない、シートのコストがかかる
家庭にある材料(クエン酸・重曹など)
- メリット:低コスト、環境に優しい、多目的に使える
- デメリット:手間がかかる、汚れの種類によっては効果が限定的
結論
トイレブラシの代わりとなる方法は多岐にわたり、それぞれのライフスタイルや重視するポイント(コスト、手間、衛生面)によって最適な選択肢が異なります。
毎日掃除する家庭では、100均のスポンジトングと流せるトイレシートの組み合わせが経済的です。時間のない方や手軽さを重視する方には、ブラシ不要の超強力トイレクリーナーが適しています。また、トイレ全体を清潔に保ちたい方は、ノータッチトイレワイパーと専用洗剤を併用する方法がおすすめです。
環境や健康に配慮したい方は、クエン酸や重曹などの自然派洗剤を活用するとよいでしょう。いずれの方法も、「掃除道具自体が不衛生」という従来のトイレブラシの問題を解決する選択肢となります。
自分のライフスタイルや優先事項に合った方法を選ぶことで、より快適で衛生的なトイレ環境を維持できるでしょう。
参考情報
- ESSEオンライン「もうトイレブラシは使わない。セリア110円「お掃除トング」なら …」
もうトイレブラシは使わない。セリア110円「お掃除トング」なら簡単・清潔・最高! | ESSEonline(エッセ オンライン)面倒ですが避けられない「トイレ掃除」。その正解の方法が見つかったかもしれません。100円グッズに詳しい奥野敦子さんが、セリアの「お掃除トング」について教えてくれました。 - ジョンソン「スクラビングバブル 超強力トイレクリーナー」
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