トイレ掃除というと、市販の洗剤を使うことが多いですが、実は身近な「クエン酸」を使った掃除方法が効果的で経済的なことをご存知でしょうか。クエン酸はトイレの黄ばみや水垢汚れに強く、環境にもやさしい自然由来の洗浄剤です。この記事では、クエン酸スプレーを使ったトイレ掃除の方法を詳しくご紹介します。簡単に作れるクエン酸スプレーで、トイレをピカピカに保ちましょう!
クエン酸がトイレ掃除に効果的な理由
クエン酸がトイレ掃除に効果を発揮する理由は、その化学的性質にあります。
アルカリ性の汚れを中和する力
クエン酸は酸性の性質を持っています。一方、トイレに発生する水垢や尿石などの汚れはアルカリ性です。クエン酸はアルカリ性の汚れを中和する性質があるため、化学的に分解・除去する効果があります。特に尿石による黄ばみや水垢、アンモニア臭の原因となる汚れに対して効果を発揮します。
環境にやさしく安全性が高い
クエン酸は天然由来の成分で、レモンなどのかんきつ類に含まれる酸味成分です。そのため、人体への安全性が高く、環境にも優しいという特徴があります。自然由来の成分なので体に無害で、口に入れてもすっぱいだけです。小さなお子さんやペットがいるご家庭でも安心して使える掃除グッズと言えるでしょう。
コストパフォーマンスの高さ
クエン酸は100円ショップやドラッグストアで手軽に購入でき、少量で効果を発揮するため経済的です。市販のトイレ用洗剤と比べると格段に安価で、大容量で購入すればさらにコストを抑えることができます。また、キッチンや洗面所の掃除にも活用できるため、一石二鳥です。
クエン酸スプレーの作り方と保存方法
基本のクエン酸スプレーの作り方
クエン酸スプレーの作り方はとてもシンプルです。以下の材料と手順で簡単に作れます:
【材料】
- クエン酸:小さじ1~2杯(約5~10g)
- 水:200ml
- スプレーボトル
【作り方】
- スプレーボトルに水を入れます。
- クエン酸を加えます。
- ボトルのキャップをしっかりと閉め、よく振って溶かします。
これだけで基本のクエン酸スプレーの完成です!汚れの程度によって濃度を調整することもできます。頑固な汚れには濃度を少し高めにするとより効果的です。
保存期間と保管方法
クエン酸スプレーは、作った日から2~3週間を目安に使い切るようにしましょう。長期間保存していると、腐ったり雑菌が増えたりするリスクがあります。保管する場合は冷暗所が適しています。
一度に大量に作らず、使う分だけ作るのがおすすめです。新鮮なクエン酸スプレーの方が効果も高く、衛生的です。
精油を加えたアロマクエン酸スプレー
香りを楽しみたい方は、クエン酸スプレーに精油(エッセンシャルオイル)を加えることもできます。こちらは消臭効果もプラスされて一石二鳥です。
【材料】
- クエン酸:小さじ1/2
- 水:75ml
- 無水エタノール:25ml
- お好みの精油:5~10滴
【おすすめの精油】
- 汚れを分解:レモン、オレンジなどの柑橘系
- 抗菌・抗カビ:ティーツリー、ペパーミント、ユーカリなど
- 消臭:ラベンダー、レモングラスなど
クエン酸スプレーを使ったトイレ掃除の基本手順
便座・フタ・本体の掃除
- 便座やフタ、本体にクエン酸スプレーを吹きかけます。
- 2~3分ほど放置します。
- トイレットペーパーで拭き取ります。
便器内の掃除
- 便器全体にクエン酸スプレーをまんべんなく吹きかけます。
- 特に便器のフチ裏や水面下の部分にもしっかりと噴霧します。
- 10~15分程度放置し、クエン酸の効果を十分に発揮させます。
- トイレブラシを使って便器内部をこすり洗いします。
- 最後に水を流してきれいに洗い流します。
床・壁の掃除
- クエン酸スプレーを床や壁に吹きかけます。
- 固く絞った雑巾で拭き取ります。
- 水拭きした後に、乾いた布で水気を拭き取ります。
床や壁には尿が飛び散りやすいので、定期的に拭いておくことで臭いの原因を防ぐことができます。
頑固な汚れに効果的なクエン酸パック法
通常のスプレーと拭き取りでは落ちない頑固な水垢や黄ばみには、クエン酸パック法が効果的です。
クエン酸パックの方法
- 汚れが気になる部分にクエン酸スプレーを吹きかけます。
- その上からキッチンペーパーやトイレットペーパーを貼り付けます。
- さらにクエン酸スプレーを吹きかけてペーパーをしっかり湿らせます。
- 乾燥を防ぐために、ラップで覆います。
- 30分~2時間ほど放置します(汚れの程度によって時間を調整)。
- ラップとペーパーを取り除き、スポンジやブラシで軽くこすります。
- 水で流して仕上げます。
この方法は特に水垢や尿石によってできた黄ばみに効果的です。時には水垢が雲母のように器からペリッと薄くはがれることもあり、酸で汚れが浮き出ていることを実感できるでしょう。
クエン酸ペーストを使った方法
より頑固な汚れには、クエン酸ペーストがおすすめです。
【材料】
- クエン酸:大さじ3杯
- 水:小さじ1杯程度
【使い方】
- クエン酸に少量の水を加え、ペースト状になるまで混ぜ合わせます。
- 汚れに直接ペーストを塗布します。
- 20~30分放置します。
- 古い歯ブラシなどで擦り洗いします。
- 水で洗い流します。
ペーストは保管が難しいため、作った日に使い切ることをおすすめします。
クエン酸と重曹の組み合わせ技
クエン酸単体でも効果的ですが、重曹と組み合わせるとさらに洗浄力がアップします。
組み合わせる理由
クエン酸(酸性)と重曹(アルカリ性)が混ざると発泡し、その泡で汚れを浮かせて落としやすくなります。黄ばみなどは酸性とアルカリ性が混ざって発生するので、弱アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸を合わせることで、効果的に汚れを落とすことができます。
使い方
- クエン酸スプレーをトイレの汚れに吹きかけます。
- 重曹を小さじ2程度振りかけます。
- 30分程度放置します。
- ブラシで軽くこすります。
- 水を流して固く絞った雑巾でよく拭きます。
クエン酸を使う際の注意点
塩素系洗剤との併用禁止
クエン酸は酸性のため、塩素系の洗剤と混ぜると有毒ガスを発生させる危険があります。「混ぜるな危険」という表記のある洗剤とは絶対に併用しないでください。有毒な塩素ガスが出て非常に危険ですので、必ず別々に使用しましょう。
不適切な素材への使用
酸性のクエン酸は、以下の素材には使用を避けるべきです:
- 大理石
- セメント
- 鉄製品
これらの素材に使うと錆びたり痛んだりする可能性があります。使用前に素材を確認することが大切です。
長時間の放置に注意
クエン酸パックなどで長時間の浸け置きをする場合は、時間を適切に管理しましょう。あまりに長時間放置してしまうと、掃除する部分にダメージを与える可能性があります。5~10分程度から始め、様子を見て調整するのがよいでしょう。
クエン酸スプレーの活用場所
クエン酸スプレーはトイレだけでなく、家中の様々な場所で活用できます。
トイレ内での活用箇所
- 便器内部と外側
- 便座とフタ
- 手洗い場
- 壁や床
- ウォシュレットのノズル
- 消臭フィルター
その他の活用場所
- キッチンシンク
- お風呂の鏡
- 洗面台
- 水回り全般
トイレ掃除におけるクエン酸と市販洗剤の比較
メリットとデメリット
クエン酸のメリット:
- 環境にやさしく安全性が高い
- コストパフォーマンスが良い
- ほとんど無臭
- マルチに使える
クエン酸のデメリット:
- 市販の強力な洗剤に比べると即効性は低い
- 頑固な汚れには繰り返しの使用が必要な場合がある
市販洗剤との比較:
価格面では、クエン酸の方が一般的に安価です。安全性を重視する場合や環境への配慮を考えるならクエン酸、即効性や強力な殺菌効果を求めるなら市販の洗剤が適しています。
トイレをキレイに保つためのコツ
日常のお手入れ
トイレをキレイに保つには、日々のケアが重要です。週に1~2回、クエン酸スプレーを使った簡単な掃除を行うだけでも、汚れの蓄積を防ぐことができます。
特に尿はねが気になる便器周りの床や壁は、週に1回程度クエン酸スプレーで拭き掃除するのがおすすめです。便座の裏側も忘れずにお手入れしましょう。
トイレの隙間掃除も忘れずに
便器と床の隙間は意外と見落としがちですが、汚れが溜まりやすい場所です。この隙間を埋めておくだけで、臭い防止にもなります。専用の隙間フィルやマスキングテープで隙間を埋めると、汚れの蓄積を防げます。
まとめ
クエン酸スプレーを使ったトイレ掃除は、環境にやさしく経済的な選択です。水200mlにクエン酸小さじ1杯という簡単な配合で、トイレの水垢や黄ばみ汚れに効果的に対応できます。特に頑固な汚れにはクエン酸パックやペーストを活用し、定期的なお手入れでトイレを清潔に保ちましょう。
クエン酸は安全性が高く多目的に使える便利な洗浄剤ですが、塩素系洗剤との併用は絶対に避け、素材によっては使用を控えるなどの注意点もしっかり守ることが大切です。今日からクエン酸スプレーを取り入れて、トイレ掃除を効率的に行いましょう!
【参考サイト】
Do Create My Style – https://www.dcm-hc.co.jp/kurashimade/series/dcms/20190216171942.html
こじかじ – https://cojicaji.jp/cleaning/cleaning-goods/728
水道修理センター – https://jsgt.jp/column/toilet/clean-citricacid/
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