鰹節でとる絶品だしの取り方完全ガイド – プロ直伝のコツと保存方法

料理
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和食の要とも言える「だし」。その中でも鰹節から取るだしの香りと旨味は、日本料理の味の決め手となります。本記事では、鰹節だしのプロが教える失敗しない取り方から保存方法まで、詳しく解説します。あなたも今日から本格的な和食の味わいをご家庭で楽しみましょう。

鰹節だしの基本知識 – 種類と特徴を知ろう

鰹節だしを取る前に、まず知っておきたいのが鰹節の種類です。一般的に家庭で使われるのは以下の種類があります。

薄削り(花かつお):薄く削られており、短時間で香りのよいだしが取れます。一番だしに最適です。

厚削り:厚めに削られているため、煮込むことで濃厚なだしが取れます。煮物や鍋物に向いています。

本枯節薄削り:かつお節の最高級品で、芳醇な香りとしっかりした旨味が特徴です。お吸い物や椀物などの塩ベースの料理に最適です。

粉かつお:細かく粉状になった鰹節で、直接料理にふりかけて使うこともできます。

一番だしの取り方 – 香り高いだしを引き出すコツ

材料(約800ml分)

  • 水:1,000ml
  • 鰹節(薄削り):30g

手順

  1. 鍋に水を入れ、強火にかけます。
  2. 沸騰したら火を止めます。
  3. 鰹節を入れて、1~2分間おきます。
  4. ボウルにざるを重ねて、ざるにキッチンペーパー(または布)をしいて、鰹節をゆっくりこします。
  5. 1分間おいて完成です。絞らないようにすることがポイントです。

温度管理のポイント

鰹節だしは、高温で短時間抽出することで、旨味成分であるイノシン酸と鰹節独特の香りを最大限に引き出すことができます。沸騰したお湯に鰹節を入れ、85℃前後で1~2分抽出するのが理想的です。

鍋底からプツプツと気泡が出てきたら85℃の目安です。この温度では、かつお節に含まれるタンパク質や脂質が融解しづらく、雑味が少なく十分な旨味のあるだしが取れます。

二番だしの取り方 – 無駄なく使いきる方法

一番だしを取った後の鰹節(だしがら)を使って、二番だしを取ることができます。二番だしは一番だしよりも香りが少し弱くなりますが、煮物や炊き込みご飯に最適です。

材料(約440ml分)

  • 一番だしを取った後の鰹節(だしがら):30g
  • 水:500ml
  • 追いがつお(新しい鰹節):4.5~5g

手順

  1. 鍋に一番だしで残った鰹節と水を入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして3~5分間煮出して火を止めます。
  2. 追いがつおを加えて、1~2分間おきます。
  3. ボウルにざるを重ねておき、ざるにキッチンペーパー(または布)をしいて、鰹節をこし、1分間おいたあと、軽く絞ります。

水出しだしの取り方 – 手軽で上品な味わい

水出し法は、火を使わずに鰹節から出汁を取る方法です。雑味がなくすっきりとした出汁が取れるのが特徴で、吸い物や和え物などに適しています。

材料

  • 水:1リットル
  • 鰹節(薄削り):30g

手順

  1. ポットに水1リットルと鰹節を入れます。
  2. ポットを冷蔵庫に入れ8時間以上置きます。
  3. 必要な分だけ注いで使います。

水出しだしは、冷蔵で最大6日、冷凍で1ヶ月ほど日持ちしますが、風味は時間とともに衰えるので、できるだけ早めに使い切るのがベストです。

昆布との合わせだしの取り方 – 旨味を最大限に引き出す

昆布と鰹節を合わせることで、動物性の旨味と植物性の旨味が絶妙なバランスで楽しめます。

材料(800ml分)

  • だし昆布:10g
  • 鰹節(薄削り):20g
  • 水:1,000ml

手順

  1. 鍋に水と昆布を入れ、30分~1時間おきます。
  2. ①を加熱し、鍋底から小さな気泡が出てきたら火を止め(約80℃)、昆布を取り出します。
  3. 再加熱し、沸騰したら火を止め、鰹節を入れて2分間おきます。
  4. ボウルにざるを重ねておき、ざるにキッチンペーパー(または布)をしいて、鰹節をゆっくりこします。

上手な保存方法と日持ち

だしは日持ちしないので、取った分はすぐに使い切ることをおすすめします。もし朝や昼に取っただしを夕飯に使いたい場合は、瓶などに入れて冷蔵保存してください。

  • 冷蔵保存:3~6日程度
  • 冷凍保存:2週間~1ヶ月程度

冷凍の場合は、だしの濃さを均一にするために、小分けで冷凍できる製氷機などで凍らせて、2週間を目安に使い切ってください。

失敗しないためのポイント

  1. 鰹節の量を多めに使う:水の量に対して4~5%の鰹節を使うのが基本です。
  2. 絞らない:こす際に鰹節を絞るとえぐみが出るので、絞らないようにしましょう。
  3. 煮立てすぎない:長時間煮出すと苦味や雑味が出てしまうため、火加減に注意しましょう。
  4. 温度管理:85℃前後が鰹節の旨味成分を抽出するのに最適な温度です。

だしの活用方法

取っただしは様々な料理に活用できます。

  • みそ汁・吸い物:だしの風味がストレートに味わえます。
  • 煮物:材料に旨味が染み込み、味わい深い仕上がりになります。
  • 炊き込みご飯:香り豊かなご飯が楽しめます。
  • だし巻き卵:ふんわりと仕上がり、一味違う味わいになります。

まとめ

鰹節からだしを取る方法は、一番だし、二番だし、水出しなど様々ありますが、どの方法でも温度や時間、鰹節の量に気をつけることが大切です。手間を少しかけるだけで、市販のだしとは比べものにならない深い味わいが楽しめます。

ぜひご家庭でも本格的な鰹節だしを取って、和食の奥深さを味わってみてください。料理の味がグッと引き立ち、食卓がさらに豊かになることでしょう。

参考サイト

注意

・この記事は情報提供を目的としたものであり、医学的・法律的なアドバイス等の専門情報を含みません。何らかの懸念がある場合は、必ず医師、弁護士等の専門家に相談してください。
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